iii=症状は?~その2~B:腸の病変以外の症状クローン病が悪い時には、腸の潰瘍以外の症状のみられることがあります。 腸管外病変と呼ばれていますが、関節の症状や皮膚の症状、又は眼の症状が 出てきます。 1、関節症状 関節炎、骨関節炎、脊椎炎などがみられます。関節が腫れ、赤くなることがあります。 痛みがありリウマチを間違われますが、リウマチ反応は陰性です。 消炎鎮痛剤により症状の改善をみることがありますが、腸の病気を押さえなければ なかなか治りません。 2、皮膚症状 結節性紅斑、壊死性膿皮症などがみられます。紅いしこりのある発疹や一部に 膿を持つような皮膚炎がみられ痛みがあります。壊死性膿皮症は足にみられることが 多いようです。頑固で治りにくいものですが、腸の病気の治療がこれらの皮膚の病気を 治療するのに役立ちます。 サラゾピリンのアレルギー症状で、はしかのような発疹と発熱及び肝傷害がみられる ことがあります。 3、口内炎症状 通常は5mm以下の浅い潰瘍(アフタ)が口の中にみられます。 口内炎と同じ症状ですが、腸の病気が悪くなっている時によくみられます。 4、眼症状 ぶどう膜炎、角膜病変、眼瞼炎などが起こります。ぶどう膜炎では、かすみ目・ 眼痛・まぶし目・頭痛がみられ失明することもありますので眼科受信が必要です。 腸の病気の状態を反映していることが多いようです。 副腎皮質ホルモン投与によって白内が起こりますし、中心静脈栄養(TPN・IVH)時 にはまれに角膜に病変を合併することがあります。 5、胆・肝病変 胆管周辺炎や脂肪肝がみられます。輸血や手術をしたことのある場合には 肝炎を起こすことがあります。クローン病ではまれですが、硬化性胆管炎の 合併をみることがあります。 |